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福岡市南区|ふくだ内科循環器・糖尿病内科

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今回のコラムは私が発表した研究です。狭心症や心筋梗塞などをカテーテル治療した後、再狭窄する原因を調べた研究です。冠動脈狭窄の定量化を行い、薬剤溶出性ステントによるステント内再狭窄の原因について後ろ向きに検索したものです。カテーテル治療 福田佑介

 

この研究は、福岡大学病院で当時カテーテル治療主任である白井和之先生に1から指導して頂きました。白井先生は現在筑紫病院循環器准教授として診療されています。冠動脈狭窄の定量化は、私の先輩 池 周而 (いけ あまね)先生が現在も多くの国際学会で発表をされています。

研究結果は、現在では常識といえるものですが、薬剤溶出性ステントが日本に出始めた当初、“薬剤溶出性ステントでカテーテル治療後の再狭窄はなくなるかも知れない”と循環器医が本気で考えていた時代に、依然として起こる再狭窄の原因を調べることは当時の急務だったのです。

 

本題です。従来、冠動脈治療はCABG(冠動脈バイパス術)でした。心臓血管外科によるバイパス術です
しかし現在では、日本で冠動脈治療の8割がPCIです。冠動脈を主に循環器内科がカテーテルで治療します。以前は適応外であった3枝病円やLMT(左主幹部)まで治療を行う施設も増えてきました。カテーテルの侵襲の少なさ、そして薬剤溶出性ステントによる再狭窄の減少がその大きな理由と言われています。
冠動脈治療にも歴史があります。ステント治療の前は風船治療で慎重に狭窄部をしていました。しかし、血管のリモデリングなどから再狭窄は非常に高い状態でした。ステントが治療に使用できるようになって、内腔を確保し慢性の再狭窄は減少しました。しかし、それでもなお30%弱、治療後に再狭窄をおこすことが問題でした。そして、薬剤溶出性ステントが21世紀に導入された現在です。再狭窄はなくなっていませんが、10%未満と大きく減少しました。
本試験は、薬剤溶出性ステントを使用したPCIで再狭窄をした患者背景を観察したものです。多変量解析を行い、再狭窄をおこす独立した病変背景が2つ明らかになりました。

 

1つ目:治療した病変(Lesion)が強い石灰化病変である

病変の石灰化が何故再狭窄に寄与するか。これは石灰化により治療を行っても拡張不十分であることが推測されます。拡張不十分によるincomplete stent appositionも原因と考えられます。この研究の際、OCT (Optical Coherence Tomography)はなく、石灰化の考察はAngioに委ねています。また、現在のように拡張不十分になることが推察されていた時にRotorを行っていたかは疑問です。勿論Rotorしても血管系が十分得られない事もあります。ただし、病変の石灰化は再狭窄の危険因子であることは臨床医ではある程度理解できます。

 

  2つ目:病変長(Lesion length)が長い
治療対象血管(Lesion length)が長くなると再狭窄が増えるのは異物である以上仕方がないのかもしれません。また、研究以前から、薬剤溶出性ステントの再狭窄はstent edgeにおこりやすいといわれており、edge(端)に動脈硬化を残さないよう、病変をfull coverしてステントをおくように変わり、ステントの長さも、比較すると長くなりました。薬剤溶出性ステント時代前にも増して、病変長が重要になりました。
 研究から学ぶもの
最近はカテーテル治療を行う施設で、カテーテルに携わる循環器内科、心臓血管外科、そしてカテーテル治療を行わない循環器医が一緒になって、この患者さんにはどの治療が最適かを話あうハートチームカンファレンスを行うことが増えています。

カテーテル治療に携わってきたものとしてお話したいのは、日本のカテーテル治療は実に素晴らしいです。そのうえで、主治医はあなたにあった最適の冠動脈治療を勧めます。カテーテル治療の良さ、バイパス術の良いを知る循環器の主治医から、治療の際には良く話を聞いて治療を決めて頂きたいと思います。

 

 

 


 

#カテーテル治療 #心臓#冠動脈 #再狭窄 #薬剤溶出性ステント

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