高血圧2−治療 循環器 | 高血圧

治療
治療の前提として、まず運動や食生活を、正しい知識を得た上で実践する事が重要です。特に、糖尿病・慢性腎臓病・心臓病などの持病があり厳格な血圧管理が必要な方は個々にあった運動や食生活の見直しが必要です。
食事
塩分制限が非常に重要です。日本人は平均11-12gの塩分を摂取しているといわれていますが、高血圧患者の目標塩分摂取量は6g以下が理想です。塩分制限でほとんどの方の血圧は下がります。
また、肥満であった場合、肥満を改善する事で血圧はやはり改善します。適正なカロリーはどれ位なのか主治医に相談しましょう。
「塩分制限をすると、初めは味が薄くて食べた気がしない」とよく聞きます。しかし、慣れてくると、「素材をしっかり味わえるようになった」とポジティブな意見に変わってきます。食事の楽しみが減ることはないのです。
楽しく塩分制限をしていきましょう。
具体的な塩分制限のやり方
大事なことは、薄味に慣れる事です。はじめは薄く感じても味覚が慣れてくると、薄味でも十分味がわかるようになります。
①醤油について
量を極力減らしましょう。 醤油をかけないと気が済まない方がおられますが、かけすぎは禁物です。最近は一回量を少なくするスプレータイプもあり、量を減らす事ができます。
また、『こいくち醤油』でなく『うすくち醤油』にしたらよいのでは?と質問を受けます。しかし実は、『こいくち』も、『うすくち』も共に非常に塩分が多いです。減塩に勧めるのは減塩醤油です。旨味成分は同等で食塩含有量を少なめにした醤油です。
②だしや香辛料を使う

運動
有酸素運動が勧められます。ウォーキングや軽いジョギングなどです。有酸素運動を継続して行う事で、長期的にみると血圧が下がります。
“にこにこペース”が基本です。しゃべりながら、笑顔がでる程度のゆとりをもてる程度の負荷に留める位を勧めます。
時々、“体を鍛え直す”と、激しい筋肉トレーニングをされる方がおられますがお勧めしません。激しいトレーニング後に血圧を測定すると、発汗や血管がひらく事で血圧が下がる事もありますが、運動中、非常に血圧があがっている事もすくなくありません。運動に関しては主治医とよく話し合ってください。
ストレスを避ける
ストレスは高血圧をさらに増悪します。心身ともにリラックスする事が一つの治療にもなります。趣味や軽い運動、十分な睡眠など自分がリラックスする方法をみつけることは長期的な高血圧治療になります。
寒さ・冬の対策をする
寒さは血圧を上げます。冬は血圧が高く、心血管病による死亡率も高いです。高血圧の人は、寒さを避けるために注意を払うべきと考えます。浴室や脱衣所も十分に暖かくして、部屋ごとの温度差を少なくしましょう。冷水浴が良くないのは勿論ですが、血圧変動をさけるため、入浴では熱い湯を避けて長湯をしないことが重要です。サウナも避けた方が無難です。
・ 塩分を制限するにはどうしたらよいですか?
外食・コンビニ弁当は非常に多くの塩分が含まれています。まず外食・コンビニ弁当を減らしましょう。高血圧の“治療”の塩分の項目に醤油や、だし・香辛料について記載していますので参考にしてください。