高血圧4:収縮期血圧110mmHgは至適血圧。決して低くない 高血圧
一人一人に“適正”な血圧は違います。目標血圧は年齢や病気などの背景によって変わります。“自分の”目標血圧は主治医としっかりと相談する必要があります。下の記載は、50歳で合併症がない人にむけて記載したものです。
Q: “今日の血圧110/70と今までで一番低かったです。血圧の薬は止めた方が良いですか?”
(50歳男性 高血圧治療歴半年 高血圧合併症なし他の持病なし)
A:薬は今日も内服してください。
高血圧治療によって血圧が下がってきたことは喜ばしいことです。今まで血圧が160/100前後で経過してきた人にとって、血圧が110/70とまで下がると低いと感じる方は多いようです。このような相談は珍しくありません。
しかし、収縮期血圧が110mmHgは至適血圧=最も望ましい血圧です。
普段の血圧がこの位でコントロールできると、将来合併症のリスクを大きく減らすことができます。
血圧(収縮期/拡張期)
至適血圧 <120 <80
正常血圧 <130 <85
正常高値血圧<140 <90
*高齢者は、収縮期血圧が至適血圧でも、拡張期が低くなりすぎたり他の理由で血圧の基準を個々で設定し直すことがあります。
*収縮期血圧130mmHgー140mmHg未満は正常高めであり、今後高血圧に移行する可能性が高い群です。