院長コラム

福岡市南区|ふくだ内科循環器・糖尿病内科

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心不全は糖尿病の合併症の一つです 合併症 | 循環器 | 心不全 | 糖尿病

心不全は糖尿病の合併症であるが、十分に評価されていない/米国糖尿病学会コンセンサスレポートより
Heart Failure: An Underappreciated Complication of Diabetes. A Consensus Report of the American Diabetes Association   Diabetes Care 2022;45(7):1670–1690

 
 
心不全は、糖尿病の一般的な合併症として認識されています。糖尿病患者における心不全の有病率は最大22%とさ報告があります。また、高血圧/冠動脈疾患/心臓弁膜症がなくても、糖尿病患者において心不全が発症する可能性があります。過去10年間で糖尿病(特に2型糖尿病)は世界的に30%増加しており、さらに増加すると予想されています。そのため医療制度における心不全に対する負担は今後も増加し続けると推測されます。
この米国糖尿病学会のコンセンサスレポートは、米国心臓病学会と米国心臓病協会による事前の声明に基づき、糖尿病まにおける心不全のスクリーニングと診断のための最善の方法について、医師に対して明確な指針を提供し、すべての患者が根拠に基づいた最善の治療を受け、合併症リスクを軽減することを目的としています。
 
 

 
 
定期的なProBNP・BNPの測定
今回米国糖尿病学会は、心不全を糖尿病における合併症の一つと位置づけ、定期的な検索を提唱しました。診療に携わる医師は、糖尿病があれば定期的に心不全の有無を検索しますが、スライドにあるように、最も重要なことは、ProBNP・BNP ・高感度トロポニンなどの採血による評価です。BNPやProBNPは心不全の指標として非常に有用です。上昇していれば原因検索を進めます。採血が正常であった場合も少なくとも1年に一度経過観察が必要です。また、肥満があれば心不全増悪時にもBNPが正常のことがあり採血だけに頼ってはいけません。
 
日本でも地域にもよりますが、ProBNP・BNPの測定をレントゲンや心電図などを同時に行えば、保険医療で測定が可能です。ただし、日本の保険医療での前提として、ProBNP・BNPの測定は①②が必要です。①採血と同月にレントゲンや心電図が必要②心不全を疑った時、もしくは心不全と確定している場合のフォローとして行う場合です。
日本と米国では保険の違いもありますので、採血はやはり補助診断としての位置付けになります。

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