イメグリミン(ツイミーグ): ミトコンドリアを治療標的とした新規糖尿病治療薬 インスリン治療 | その他 | 糖尿病
イメグリミンは 2021 年 9 月に発売された新規 2 型糖尿病治療薬です。
日本が世界でいち早く臨床で処方ができるようになった経緯から世界での知見は多くはありませんが、併用しやすい薬剤ですので今後の選択肢の一つとして期待されています。処方としてメトホルミン含め全ての薬剤及びインスリンと併用が可能です。
作用:インスリン分泌促進および、肝臓や骨格筋での糖代謝改善を通してインスリン抵抗性を改善します。
構造式はメトホルミンと近似しています。
膵臓:血糖依存的なインスリン分泌の促進
膵β細胞のアポトーシス抑制
膵β細胞機能の亢進
肝臓:糖新生の抑制
脂肪肝の改善
骨格筋:インスリンシグナルの増強
糖取り込みの促進
TIMES1
Diabetes Care 2021;44(4):952–959
二重盲検無作為化プラセボ対照第3相試験
目的 イメグリミンの単剤投与による安全性有効性を検討
対象 日本人2型糖尿病患者 主要評価項目はベースラインから24週目までの平均HbA1cの変化
結果 HbA1c平均差は-0.87% 有害事象 有意差なし
結論 日本人2型糖尿病患者において、イメグリミンはプラセボと比較してHbA1cを有意に改善し、安全性プロファイルはプラセボと同等
TIMES2
Diabetes, Metabolic Syndrome and Obesity2022 ;24(4):609-619.
目的 イメグリミンの単剤投与および既存の糖尿病治療薬との併用による52週間の安全性有効性を検討
対象 日本人2型糖尿病患者 主要評価項目はベースラインから52週目までの平均HbA1cの変化
結果 52週目のHbA1cは、イメグリミン単独療法で0.46%、イメグリミン経口併用療法で0.56%〜0.92%、注射剤GLP1-RA併用療法で0.12%減少した。DPP4-Iとイメグリミンの併用療法は、HbA1cの純減が最も大きかった
結論 日本人2型糖尿病患者において、イメグリミン単独療法および経口併用療法いずれも有効かつ安全
Diabetes therapy . 2022 Sep; 13(9): 1635–1643.
対象;32 名の2型糖尿病患者/ イメグリミン追加後の4週間以上経過後
間歇スキャン式持続グルコースモニタリングで比較で空腹時及び随時血糖いずれも改善を認める