院長コラム

福岡市南区|ふくだ内科循環器・糖尿病内科

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糖尿病と心不全 そしてSGLT2阻害薬 その他 | 合併症 | 心不全 | 糖尿病


 
 
糖尿病と診断された時点で心不全のリスクがあり、定期的な問診や検査で評価が必要です。

糖尿病と診断された時点で心不全リスクステージA

心不全症状はないが、心臓に器質的な異常が明らかである心不全リスクステージB

心不全症状が現在ある、もしく現在は無いが、過去に既往有り:ステージC・D

 
 
心不全の診断に至る経緯:①自覚症状②診察や検査でわかる/心電図・レントゲン・心臓超音波・採血(BNPやProBNP)リスクが高い人は定期的な診察が望ましいです。心筋症の家族歴、糖尿病・高血圧歴が長いとリスクが上がります。他の項目にも記載していますので参考にされてください。
 
 
 

 
 
糖尿病から心不全に至る病態  Circulation. 2019;140:e294–e324

糖尿病(Diabetes)→①冠動脈疾患:内皮機能障害や血管内の炎症を惹起することで虚血性心疾患を発症

糖尿病(Diabetes)→②心筋症:左室肥大,自律神経障害やRAS系の亢進に伴う心筋の線維化から糖尿病性心筋症を発症

 
 

最近別の理由で「糖尿病と心不全」が注目されています。その理由は、糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬です。SGLT2阻害薬は「尿糖を排泄する」機序からHbA1cを改善する以外に、脂肪肝の改善や減量に効果があることが知られていますが、このSGLT2阻害薬による心不全の予防や進展抑制が注目されています。


 
心負荷軽減の機序 Diabetologia.2018;61:2108–2117
 

①ナトリウム排泄や浸透圧利尿に伴う前負荷軽減及び、血圧や血管機能改善に伴う後負荷軽減

② 心筋細胞内代謝の改善③心筋内Na+/H+ 交換の阻害④心筋線維化や壊疽の抑制

 
 

腎保護の機序からの心不全抑制    Diabetologia.2018;61:2108–2117 
 
心臓と腎臓が密接に関係しており心不全にも腎臓の機能が深く関与しております。これを心腎連関症候群と呼びます。糖尿病は腎臓の負荷や障害を促進します。具体的には、腎臓の糸球体内圧の上昇やHyperfiltrationと呼ばれる過剰濾過を起こします。SGLT2阻害薬は、糸球体内圧の上昇や過剰濾過の改善、すなわち腎保護を通して心不全抑制に寄与します。
 
 

SGLT2阻害薬と利尿剤の違い Diabetologia.2018;61:2108–2117
 

b:SGLT2阻害薬は間質性浮腫をメインに除去・改善

C:ループ利尿薬は間質性浮腫及び血管内の水分を両方除去・改善

この機序は非常に大事です。心不全におけるループ利尿剤は、脱水の懸念から最小限にとどめる必要がありますが、SGLT2阻害薬はその機序からループ利尿剤より脱水の懸念が少なく、シックデイなどを十分に認識していれば継続して内服することが可能です。当初、実臨床にはどこまで当てはまるか半信半疑な所もありましたが、2020年前後後に実臨床からそれを裏付けるデータが数多く報告されるようになり、SGLT2阻害薬とループ利尿剤の利尿効果の違いは多くの臨床医に認識されるようになりました。

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